大人になってから(目安としては20歳以降くらい)自分で外国語を学ぶ場合の学習法です。
20歳になるまでの間に海外で数年間暮らす機会があり、現地校に通っていれば特に自分でカリカリ机に向かって学習しなくてもいわゆる「自然に身に付ける」ことが可能だと思いますが(もちろんそれが理想的ではありますが)、日本で生まれ育ち、特に海外と縁もなく生きてきた場合は、自分で努力して身につけるしかありませんよね。
以前に「目で見て理解し、耳で聞き理解する」外国語学習法を紹介しましたが、今回はスピーキングに特化して書きたいと思います。
一番難しいのが「スピーキング」
語学を学ぶ時は、ご存知の通りリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングと4カテゴリーに分けて考える場合が多いと思います。この中で一番習得に労力を要するのが「スピーキング」だと思います。
ただ外国に住んだだけではその国の言葉はペラペラにならない
外国に住んだ経験がまだない時は「外国に住んだら、その国の言語がペラペラになるんだろうな」と漠然と考えがちだと思います。ドイツに既に何年も住んで感じた結論は「ただ外国に住んだだけではその国の言葉はペラペラにならない」ということです。
外国語が流暢になるかは生活パターンによる
これは完全に本人のその国での行動パターンによります。例えば、働くためにドイツに来て、日本企業の現地法人で働いて、日本人に囲まれて日々日本語で話して過ごしていれば、何年住もうとドイツ語は上達しづらいと思います。
逆に、ドイツに来て、まだあまりドイツ語が流暢でなかったとしても例えば簡単なカフェアルバイトなどを初めて、ドイツ人の同僚とお客さんに毎日囲まれる環境であれば、数ヶ月その環境で毎日過ごすだけで、自分のドイツ語の上達を日々なかなかの速度で感じることができると思います。
でも、もし前者のパターン(ドイツに住みながらも日本語だらけの環境)だったとしても、その人が暮らしている国は紛れもなくドイツなわけで、その人はもちろん一人で行動する時間も毎日沢山あると思います。
スーパーで買い物する、電車やバスに乗る、等々、一歩「日本語の環境」を離れたらいつも周囲からドイツ語が聞こえてくるし、目にするものはドイツ語(商品や新聞、広告など)ですよね。
「リスニング」は放っておいてもかなり上達
何が言いたいかと言うと、数年その国に住んでいれば(少なくとも2年以上くらい)「リスニング」は放っておいてもかなり上達します。自分が例えば外国語に興味がなくて、学ぼうとしなかったとしても、その国で生活しているだけで毎日自然と耳に入ってくるからです。
日々の経験の蓄積というのは、数年後になるとすごい威力を発揮します。リスニング力を鍛える努力を特にした覚えがないのに、「あ〜、かなり言ってることわかるわ」という時が2〜3年過ぎた頃に訪れると思います。
これとは対照的に、いくら長年住んだからと言って、意識して鍛えないといつまでたっても上達しないのが「スピーキング」です。
これは、その名の通り「喋る」能力なわけですから、当然その言語で定期的に十分喋っていないと、上達しません。
その言語のリズムに慣れる
特に外国語のスピーキング習得で私が重要だと思っているのは「その言語のリズムに慣れて、自分なりにそれっぽいリズムでリラックスして安定して言いたいことを話せるようになること」です。
いくら文法、単語や熟語を学んで、文章を頭の中で組み立てられるようになって、それを声に出して話せるようになったとしても、リズムがそれっぽくないと通じにくいです。
例えば英語は英語っぽいリズム、ドイツ語はドイツ語っぽいリズムで話さないと、いくら文法的に正しく話していても通じません。単純に、ものすごく伝わりづらくなります。いわゆる、「発音が悪い」という状況に近いかもしれません。
でも「発音」というのは小さく区切った単語単語の、各部分の言い方についての話ですが、「リズム」というともっと一文、もしくは一度に話す分量の全体の話になります。その全体の中で、特徴的な発音やリズムがある場合に「アクセント」の話になってきます。
では、どうやったらその言語独特の「リズム」をマスターできるのでしょう?
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