小泉進次郎の海外の反応 – 環境大臣の2週間育児休暇取得から考える日本の過労文化、ドイツの休暇事情や夫婦別姓

ニュース

昨年8月にフリーアナウンサーの滝川クリステルさんと結婚された環境大臣小泉進次郎氏が、休暇の取得というトピックにおいて欧米に遅れをとる日本社会に自ら先進的な例を示すため、2週間育児休暇取得すると表明したことに関する海外(ドイツ)の反応です。

30カ国語で報道しているドイツの国際的なメディア「Deutsche Welle (ドイチェ ヴェレ)」でも記事が公開されていました。記事の一部を下記に訳して引用として使用させて頂きます。

環境大臣の小泉進次郎氏は、子作りを推奨するという政府のアジェンダを自らが2週間の休暇を取得することで推進している。2週間の休暇は、日本の過労文化においては比較的長いとされる。

DEUTSCHE WELLE, ASIA, “Japanese minister wants to set an example by taking paternity leave“, Date 17.01.2020, Author Julian Ryall (Tokyo)

育児休暇は2週間以上必要

まず、このニュースの冒頭を聞いたドイツのみならず欧州の人々は「ふ〜ん」と比較的ポジティブに内容を追います(ドイツでは男性が長期の育児休暇を取得するのは当たり前の光景です)。

そして、皆男性の育児休暇と聞くと基本的に6ヶ月程(それ以上も可)を想定しているので、こんなにも小泉進次郎氏が意気込んでいて、それも社会的にもニュースになる程というのは彼は一体どれだけの期間育児休暇を取得しようとしているのか?と疑問に思いながら内容を追い続けると、なんとたったの「2週間」。

皆、短すぎて腰を抜かします。

日本人の育児休暇はドイツではホームオフィス(テレワーク)に相当

しかも、更に追い討ちをかけるかのように驚かされるのは、その「たった」2週間の間小泉進次郎氏はメール等を自宅から毎日チェックするらしいということ。それって、実質働いてるじゃないですか(ドイツでは休暇中は一切会社のことに関わらないのが基本です。もちろん、仕事のメールも一切見ません。「見てる時点で休暇じゃなくなってる」という考えです)。それは、ドイツ人からすると休暇でさえなくただの「ホームオフィス*」です。

*ドイツでは自宅から働くスタイルも浸透しています。基本的に毎日ホームオフィス(日本で言うテレワーク)でOKの企業もあれば、割と伝統的な企業文化の大企業でも、子持ちの社員で子供が熱が出た日などは例外的に家から働いてOKなところが大半です。日本では去年の台風の際でもホームオフィスが認められず3時間以上かけて疲弊しながら出勤した人たちが大半でその非効率さが問題視されたこともありましたね。

日本の過労文化とドイツの休暇事情

ドイツでサラリーマンとして働くと、年間30日の有給休暇は当たり前。そして有給消化率はほぼ100%。そのうち、1度は連続して2週間休暇を取ることが義務付けられている企業が多いです。これは「人は少なくとも連続して2週間休まなければ、本当の意味でリフレッシュすることはできない」というアイデアに基づいています。

そのため、2週間の連続した休暇を取ることはドイツのサラリーマンにとってはあまりにも日常茶飯事で、社会が騒ぐようなことではありません。ただの休暇でさえそうなのだから、ましてや「育児」という確固たる理由がある場合は、ますます長期休暇を取得して当たり前となります。

むしろ、ドイツでは家庭 >仕事という考え方の人が大半なので「子育てという大事なライフイベント時に仕事で忙しくしているなんて、優先順位が違う」と考える人が多いです。人は、働くために生まれてきたのではないですものね。人は幸せになるために、自分の人生を楽しむために生まれてきたはず。少なくとも、誰しもそう考えたいはずです。ドイツでは、この考えが自然に人々の間に浸透しています。

逆に日本人を見ていると「あなたは働くために生まれてきたのですか?」と疑問に思ってしまう光景をよく目にします(世代が上である程この「働いてナンボ」みたいな悲しい程にひたむきすぎる考え方が強いように感じます)。もちろん本人も望んでそんなに毎日毎日忙しく働きまくっているわけではないのでしょうが、そういう過労文化になってしまっている社会に、そして人々の考え方や風潮に、正直失望します。

過去にも何度も述べている通り、ドイツでは不便なことも沢山ありますし、日本の方が優れている!と思うことは沢山あります。でも、仕事 vs. プライベートに関する考え方&社会のシステムに関しては、100%ドイツの考えに賛同します。

これは「ドイツに移住して正解だった」と心から思える点のうちの1つです。

小泉進次郎&滝川クリステル夫婦は夫婦別姓も検討

また、小泉進次郎氏&滝川クリステルさん夫婦は「夫婦別姓という選択肢が日本にもしあったのならば、その可能性も検討した」と話したそうです。

結婚に関してドイツと日本での大きな違いで言えば、ドイツでは夫婦別姓可ということが挙げられます。これも、私がドイツに住む上で気に入っている点のうちの1つです。

私はフェミニストではありませんが、日本のような夫婦で同じ姓にする(男性の名字に女性が合わせる)ことを強いる文化について「なぜ女性が男性の名字に合わせなければならないのか?」と非常に疑問に思います。

そのため結婚後も私はもちろん名字を変えていません。

また、国際結婚の場合は単純に「組み合わせが合わなくて変」という正直な理由もあります。「日本のファーストネーム+ドイツの名字(またはその逆パターン)」って単純に合わなくないですか。

また、ハイフン「-」でパートナーのドイツ名字と自分の日本の名字をつなげて、ファーストネームの後にその2つの名字をつけている方もドイツで結構見かけますが、これも個人的には避けたい選択肢でした。なぜなら「名前をパッと見て、一目でその人のステータス(つまり「ドイツ人と結婚した日本人女性、といったステータスです」)が想像できる」という状況に非常に違和感を感じたからです。単純に、そうやって推測されることは不必要に感じました。

※あくまで私個人の見解です。

日本ではなんだかんだ言って今でも尚「家庭の中心は男性(=父)」という概念が根強く浸透しているように感じ、男女平等が当たり前のこの時代にあって強い違和感を覚えます。

Comments

Copied title and URL