海外の反応 日EU・EPA(経済連携協定)発行日にメルケル訪日!国際貿易における日独の多国間主義 vs. 米中の保護主義

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今回は… 国際政治関連の記事です!

海外の反応 – 日EU・EPA(経済連携協定)発行日にメルケル訪日

ドイツのメルケル首相は2月2日(日)から2日間日本を訪問するそうです。今回の主目的は貿易に関してアメリカ第一主義を掲げるトランプ政権と自国の利益を追求する中国に対抗する多国間同盟、いわゆる「多国間主義」をリードしていくためとのことです。欧州の反応を見てみましょう。

欧州の主要なニュースメディア「euronews (ユーロニュース) 」では、アメリカと中国に対抗する同盟として、同じ価値観を分かち合うドイツと日本がリーダーとなって多国間同盟の関係を深めていることについて、詳しく報道されています。記事の一部を下記に訳して引用として使用させて頂きます。

ドイツが2019年と2020年の2年間、国連(国際連合)安保理(安全保障理事会)の非常任理事国として選出されたことに追い風を受け、メルケルは先週のダボス会議で国際関係において「win-win」の結果を生み出す重要性を演説で唱えた。

発言を裏付けるためにメルケルは、日本の安倍晋三やカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)といった似たような価値観を持ったリーダーたちとのネットワーク作りに励んでいる。自由貿易、環境保護と多国間主義を守るためだ。

euronews, WORLD, “Trump trade troubles makes Tokyo-bound Merkel big in Japan“, By Reuters, last updated: 31/01/2019 – 18:02

国連安保理についておさらい

2018年の6月にドイツは国連非常任理事国に選出されました。これで6期目となるようです (前回は2011年と2012年)。

ここで基礎的な知識を簡単におさらいしておきましょうか。

国連安保理は5か国の常任理事国と、2年間の任期を務める10か国の非常任理事国から構成されています。常任理事国は、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国。いずれも第二次世界大戦の戦勝国ですね…。

非常任理事国は、常任理事国以外で、かつ国連の加盟国の中から選ばれます。2019年と2020年のタイミングで非常任理事国を務めるのは、ドイツ以外にベルギー、ドミニカ共和国、インドネシア、南アフリカ共和国となっています。

ニューヨーク国連本部

国連安保理は、ニューヨークの国連本部ビル*で行われます。

*もしニューヨークを訪れる機会があったら、国連ツアーに参加することを強くオススメします。言語別でのグループツアーで、国連職員の方が解説を交えながら国連本部内の様々な重要箇所を見せてくれます。ちなみに国連本部に立ち入るための道のりは長いです(笑)まずチェックインオフィスでシール状のパスをもらって、胸のあたりに貼り付けて、それから空港のようなセキュリティチェックを通過して…… 問題がなければやっと国連本部の敷地内に立ち入ることができます。入ると結構すぐに、ピストルの先が結び目になっている、非暴力を象徴したあの有名なブロンズ像がありますよ(思ったより小さめサイズです)。さすが、セキュリティがめちゃめちゃ厳重だという印象を受けました!が、ニュースで定期的に取り上げられ、映像が流れる国連安保理の会議室に実際に立ち入ることができるのは、一生忘れられない経験になると思います。国連グッズが販売されているお土産ショップもありますよ。ここでしかお目にかかれない、なかなか素敵な商品が沢山ありました。

… では本題に戻りまして。

G20議長国を日本が今年務める

一方日本も今年はG20で議長国を務めるということで、そのリーダーシップを生かして国際貿易における信頼を回復すること、そして気候変動に対応する合意を育むことをダボスで安倍は演説した

EURONEWS, WORLD, “TRUMP TRADE TROUBLES MAKES TOKYO-BOUND MERKEL BIG IN JAPAN“, BY REUTERS, LAST UPDATED: 31/01/2019 – 18:02

G20議長国を務めるのは日本にとって初めて。G20サミットは今年6月末に大阪で開催され、20か国の首脳レベルで金融や世界経済についての話し合いが行われます。

国際貿易における日独の多国間主義 vs. 米中の保護主義

メルケル首相の日本訪問はちょうどEU日本経済連携協定、いわゆるEPA (Economic Partnership Agreement) の発効日 (2月1日)と重なります。

このタイミングでのEU-日本間でのEPA締結と発効開始は、単に貿易に関する様々な障壁の撤廃により両地域間での貿易を促進するだけでなく、お互いの利益を尊重したフェアで健全な国際貿易の促進、そしてEUと日本というトップクラスの世界経済は保護主義に断固対抗するという、特にアメリカや中国に対する非常にパワフルなメッセージ発信になるのではと思います。

なぜもっと早くから日本はEUとEPAを締結しないのかと、この話題を耳にする思ってきましたが、世界最大の経済である米中が自国の利益ばかりを追求し問題となっているこのタイミングでの締結となって、逆によかったのかもしれませんね。

とは言え日本は特に軍事でアメリカに依存している部分が大きく、ドイツやEUとの同盟に100%注力することは実際難しそう、という部分が大きな課題ではありますが、メルケル首相の日本滞在が実りあるものになるかどうか、引き続き注視していきたいと思います。

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