【海外の反応】4/1より改正入管法施行 – 新在留資格「特定技能」とは?単一民族国家の終焉か [ドイツの反応]

ニュース

今回は、4月1日より改正入管法が施行されたニュースについてです。

単純労働者にもビザが発行されやすくなる

これにより単純労働者にもビザが発行されやすくなるため、日本へのより多くの移民の流入が見込め、労働力人口の減少を補うことが期待できます。

単一民族国家日本

日本といえば、単一民族国家。そのため良くも悪くも国民が皆、元々見た目はもちろんマインドセットなどもそれとなく似ている傾向にあり、それ故に皆が似たような意見を持ち共感し合う、いわゆる「調和」を良しとする社会ですよね。

「出る杭は打たれる」ということわざが示す通り、異論を唱えたり、集団から何か異なる部分があって目立ったりするとネガティブな意味で特別視されてしまいやすい。「皆(周囲)と同じが安心、安全」という考えに基づいた、どことなく統一された社会です。

日本人の考える「主流」に当てはまる限りはそのような社会でも居心地の悪さは特に感じないのかもしれませんが、ちょっとでも「主流」から外れた人(単に人それぞれ個性があって当たり前で、何が「主流」などないと個人的には思っていますが…)にとっては非常に居心地の悪い社会だと思います。

例えば既婚/未婚、子供の有無、学歴、キャリア、性の嗜好や国籍/血筋の背景、はたまた単純に性格的な特徴などなど… 🙁

これらのステータスや生い立ちは、全て「ほっといて!」と声を大にして言いたくなるような、他人や社会に決して干渉されるべきでない個人のプライベート、そして自由だと思います。

単一民族国家に住んでいる限りは「こういった単一民族国家の特徴」を頭ではわかっているつもりでも意外と実感するのが難しいかもしれません。ひとたび海外に住んでみると、いかに日本が統一された単一民族国家 – いかに日本人が皆見た目も中身も似ているか – を痛感すると思います。

日本以外に、日本ほど「単一民族国家」感が強い国ってありますでしょうか?私が知る限りでは今のところ思い当たりません。

歴史的反省から多様性を尊重するドイツ

少なくとも、ドイツに住んでいる限りは完全なる「多民族国家」で日本とは対照的なので、日本の「皆同じ感」を外から客観視して強く感じますし「多様性」を尊重するドイツ、そして欧州は本当にこの点日本と真逆だなと感心します。

ドイツでは国民が皆似る「統一感」は、歴史的理由から最も恐れて避けようとする特徴のうちの1つだそうです。

ナチスドイツは「いかにもドイツ人らしい見た目 – ブロンド、白い肌、長身等々 – の心身ともに健康なドイツ人」「男女の結婚したカップル、そして子供がいるドイツ人家庭」といった「こうであるべき」という理想像=主流を作り上げ、主流から少しでも異なる人々を排除しようとしました。

もちろん見た目にも統一感を出すため、皆同じ髪型、皆同じ服装、という動きも当時とてもポピュラーだったそうです。

こういった負の歴史的経験から、ドイツ人は「多様性を無視して理想形を作り上げ、それに皆が近づけば近づく程良しとする考え」をものすごく恐れて嫌う傾向にあります。歴史的背景に基づいていると言われれば、納得ですよね。

極端な例ですが、例えばドイツ人はクラスまたは学年全員がスモックや制服など同じ格好をしている日本の幼稚園児を見て「うわぁ皆同じ!!」と若干引いたりします。

確かにドイツではどこの学校も私服ですし、移民の背景を持つ子供がいて当たり前ですし「皆が同じ格好をしている」「皆が似ている」という状態をこれまで見たことがありません。

日本でも移民の受け入れ緩和へ

前置きが長くなりましたが、こんな単一民族国家日本も、過去のものとなるかもしれません。日本でもついに政府は労働人口不足を深刻に受け止め、移民の受け入れ緩和に舵を切りました。

英語で報道しているドイツの国際的なメディア「Deutsche Welle (ドイチェ ヴェレ)」でも記事が公開されていました。記事の一部を下記に訳して引用として使用させて頂きます。

縮小する労働人口に直面し、日本は移民労働者のビザ取得をこれまでより容易にした。保守的な批評家は日本社会に対する大量移民の影響を懸念している。

DEUTSCHE WELLE, ASIA, “Japan’s new visa regulation opens door to foreign labor“, Date 10.04.2019, Author Julian Ryall (Tokyo)

改正入管法とは

4月1日から施行が開始された「改正入管法」。法律なので、深入りしようとすればどこまでも複雑で難解になり得ます。ここではわかりやすさ重視でざっくりと説明します。

要は、これまで外国人が日本で働くにあたってビザを取得する場合、非常にハードルが高かった(大卒または院卒で知識ベースのホワイトカラーの高給職、いわゆる「エリート」的な職に就いている必要があった)のが、4月1日からの改正により、清掃、建設や工場での単純労働、または介護の分野など、ブルーカラー系の職であっても、細かい規定はもちろん依然ありますが、日本で長期的に働くための就労ビザが取れるようになった、ということです。

移民労働者がより増え、更には彼らが日本に定着すれば、日本社会は間違いなく単一民族国家ではなくなります。

もちろん治安の悪化などを懸念する声は理解できますが、日本がより多様性を尊重した社会になれば、今より居心地の良い社会になるかもしれません – 移民によるネガティブな影響ばかりに目を向けるのではなく、移民が日本社会にもたらすであろうポジティブな影響についても、考えてみるべきだと思います。

Comments

Copied title and URL