【現地より 海外の反応】メルケル首相健康不安説 – プライバシーを守る権利/話したくない話題には”NO” [ドイツ]

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ここ最近、メルケル首相が式典などの最中に体に震えの症状が出ている姿が3度にわたって目撃されたという「健康不安説」の報道をよく目に/耳にします。

デリケートな質問には答えなくて良い

これらの報道や人々からの心配する声に対し、メルケル首相は「心配ない」とだけ回答しています。これについて、本当に彼女が健康なのかどうかはさておき、このような健康などに関わる「非常にプライベートな話題」についてのドイツでの扱い方についてのオピニオン記事なども目にするようになりました。

一例として、英語で報道しているドイツの国際的なメディア「Deutsche Welle (ドイチェ ヴェレ)」でもオピニオン記事が公開されていました。記事の一部を下記に訳して引用として使用させて頂きます。

アンゲラ・メルケル首相の病気の可能性について、ドイツの一般市民はどのくらい知るべきなのだろうか?彼女も、もちろんプライバシーを守る権利がある—全てのドイツ人と同様に

DEUTSCHE WELLE, NEWS, “OPINION, Opinion: Merkel entitled to privacy over health concerns“, Date 13.07.2019, Author Felix Steiner

確かに、ドイツでは日本より個々人がプライベートに関する話題についてより慎重に話す傾向にあると感じます。

職場での例

例えば、職場のチームメイトと話していたとしましょう。あなたが「明日、午後からちょっとアポイントメントがあって、正午で帰るんだ」と言ったとします。

そこでチームメイトがカジュアルに「オッケー。ところで何の用事なの?」と聞いてきた場合、あなたは「それはプライベートな話だから。答えるつもりはないよ。」と答えて全く問題ありません (「う〜ん、ちょっとね… 😉 」とやんわり濁すのも1つの手)。

ドイツでは、プライベートな話は身近な人(家族、パートナー、親友など)、そして自分が話したい相手にだけ話す。それでOKです。

一方日本だったら、同僚とは言え特にチームメイトと、かなり職場では近い存在だし気まずい印象を与えたくない、関係をできるだけ良好に保ちたいという思いから「ちょっと皮膚に最近問題があって。皮膚科の予約があるんだ。」など、本当のことを回答するかもしれません。

もちろんドイツでも人によっては、またチームメイトとの関係性によっては(チームメイトでありながら、プライベートでも会うようなかなり良好な友達関係にある場合など)オープンに回答する場合もあり得ます。

ただ、日本で生まれ育った私がドイツで長年生活して気づいたことの1つは、ドイツでは自分が話したくないことについては率直に「No」と言って良い(むしろ、ドイツ人はそのような姿勢を評価し尊重するし、それが正しい態度、と考える傾向にあります)ということです。

この点に関しては、私は日本よりドイツ的な態度に賛成します。

自己犠牲は必要ない

「礼儀正しくあること」「感じ良く振舞うこと」に焦点を置きすぎることで、実は自分の気分を害している(=正直話したくない話題にまで答えてしまう)のは、表現がちょっと強いかもしれませんが「自己犠牲」ではありませんか。相手の気分を害さないことを優先するが故に、自分の気分を害してしまっているー自分の人生なのに、相手を優先してしまっている。

もちろん、日本人のこういった「相手にものすごく配慮する姿勢」「親切心」「感じの良さ」は世界的にもとても評価されていますし、私も素晴らしいことだと思っていますが、時にはもうちょっと「自分」を優先し「自分」を中心に考えてあげても良いのでは、と思う時があります。結局「自分が楽しむべき、自分の人生」なわけですから。

近い友人や家族であっても不快なコメントは避けるべき

直接的には関係ないけれど、見た目に関するコメントついても同様です。久々に会った近い友達や家族のメンバーに、日本では「あ、ちょっと太った?」「痩せた?」などと一言最初に言うことがよくあると思います。

ドイツでも、人によっては言う場合もなきにしもあらずですが、大半の人はそういった「見た目に関する他人へのコメント(いかに近い関係であっても)」を慎む傾向にあります。

正直、言われた側は「ほっといてほしい」という気分になると思いませんか。だったら、言わない方が良い=気持ちの良いマナー、と考えるということです。相手が例えば「家族」と言うものすごく近い関係だったとしても。

私も、以前はそういった近い関係の相手には思ったことを率直に言う傾向にありました。でも、最近はより相手の感情に配慮して、相手がちょっとでも不快に思う可能性のあるコメントは控えるようになりました。

その方が、単純に気持ちが良いと思うからです。

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